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上宮高等学校
上宮高等学校
(うえのみやこうとうがっこう)

大阪府 大阪市天王寺区 / 大阪上本町駅 /私立 / 共学

偏差値:56 - 62

口コミ: ★★★☆☆

2.77

(166)

上宮高等学校 インタビュー

上宮高等学校インタビュー 時にははみ出してもいい。自主性を重んじた指導で自信を育て、仲間と刺激し合いながら大きな可能性を広げる
山本直樹先生(化学科)、宮本卓弥先生(生物科)
※2024年5月インタビュー時のものです。
上宮学園の先生になったいきさつを教えてください。
写真1
【宮本先生】 私は上宮高校の兄弟校である上宮太子高校の卒業生で、その時の恩師が隣にいらっしゃる山本先生です。先生は化学のご担当でしたが、教科のみならず、物事に取り組む姿勢や、人との接し方、人から信頼を得るとはどういうことか、また将来の展望に至るまで、幅広く、また人間としての根となるところをご指導いただきました。言葉での指導はもちろん、背中で語ってくださる姿にも憧れ、自分もそんな仕事につきたいと思ったのがきっかけです。

【山本先生】 宮本先生は当時から自立心に富んだ生徒でしたね。勉強熱心で、教科書以上の内容の質問も多く苦労しました(笑) 私自身はこの上宮高校の卒業生です。実は本校は第一志望ではなかったためモチベーションを落としかけていたのですが、担任の先生は「君たちはすごい力を持っている」「高校でひとつでもいいことを見つけていい時間を過ごし、将来につなげなさい」と励まし続けてくださいました。ああしろ、こうしろというのではなく、自主性を重んじて挑戦する機会をくださったことで、自信をつけることができたように思います。
 本校の教員には私のようなOBも多いのですが、自分の受けた教えを後輩にも伝えたいと思っている教師も多いかもしれません。長い歴史の中でそうした指導が積み重ねられ、今の本校があるような気がします。
それぞれの教科の指導をする上で、大切にしていることは何ですか?
写真2
【宮本先生】 教師が生徒に向かって一方的に講義をするような授業ではなく、生徒に考えさせる授業を心がけています。高校の授業は大学入試を意識してしまい、いかに効率よく点を取るかという方向に傾きがちですが、私の教えている生物では、生物多様性、つまり地球上には様々な生物がいて、そのつながりによって世界が成り立っているということを理解してほしいと思っています。地球がどのようにして今の姿になったのか、実はわからないことがたくさんあります。ダーウィンの進化論だって本当は違うかもしれない。そのため教科書に書かれていることを鵜呑みにして覚えるのではなく、自分なりに調べてまとめて発表するなどの課題も与えています。こうした課題に取り組むことで頭の中で知識が整理され、自分なりの視点も培われていくと思います。

【山本先生】 私の教える化学では、反応式をたくさん覚えなければいけません。最終的には生徒ひとりひとりが努力して覚えなければいけないのですが、その前には「なぜ?」という興味が必要です。「AとBは反応するのに、AとCは反応しないのはなぜか?」「Bが反応するなら、Dはどうなのか?」。疑問を持って仮説を立てて実験する。これが化学という学問の基本ですし、実際には反応式通りにならないこともあって、大学に行けば反応式を覚えているだけでは難しくなります。ですから、授業ではできるだけこうした疑問を引き出す問いかけをしています。最後には「じゃあ、この化学式、全部覚えてきて」というのですが(笑)。受験だけでなく、大学に進んだ後にも使える知識と考え方を高校時代から身に着けられるようにと考えています。
本文2の下の追加写真
おふたりはとっても仲良しです
授業以外で、生徒指導を行う際に大事にしていることを教えてください。
写真3
【宮本先生】 一番大切にしているのは、自ら考える力を育てるということです。例えば提出物が遅れるとか、クラスメイトともめるなど、どんな生徒でも失敗をすることはあるものです。そういう時にも頭ごなしに叱るのではなく、何故そうなったのかをとことん深堀りします。何が原因なのかを振り返ること、また、失敗の後に何をするかを生徒が自分自身で考えることが大切だからです。「なぜこうしないんだ」と叱るのは簡単ですが、そこをぐっとこらえて自走させる時間を作り、生徒の成長につなげています。

【山本先生】 私も同じく、失敗を成長の糧にするよう指導したいと思っています。自分の体験ですが、大学時代に母が倒れて試験に遅れたことがあり、指導教官は「遅刻はNG」となすすべもありませんでした。本校では、どんな理由でも生徒の話を聞き、どうするべきだったのか、今後どのように挽回するのか、生徒の考えに寄り添っていきたいと思います。失敗の理由は本当に様々で、生徒は「これを言ったら先生に怒られると思った」と自ら自分の考えに蓋をしがちですが、「そんな理由だったら仕方がなかったね。先を考えよう」ということも多くあります。
先生から見て、上宮高校の生徒はどのような印象ですか?
写真4
「一番大切にしているのは、自ら考える力を育てるということ」
【宮本先生】 こちらが思っている以上にいろいろなことをしっかりと考えている生徒が多いです。ただ、表現の仕方が大人しく、「おりこうさん」過ぎるなと思うことがあります。自分に自信がないのか、周りを気にしすぎているのか、理由は様々だと思いますが、自分で枠を作ってしまっているように思えるのです。思い切って枠からはみ出してみれば大きく飛躍できる可能性があり、その可能性は素晴らしいものです。教師としては上手に枠をこわし、可能性を伸ばすことに使命感を感じています。

【山本先生】 例えば文化祭でクラスの企画を立てるときなど、本校はあまり議論が活発になるとはいえません。口火を切って、あれをやろうこれをやろうと提案するタイプの生徒が少ないのだと思います。ただ、企画が決まってしまえば、そこからの展開は早いです。企画の実現のために何が必要か、洗い出して進めるパワーはすさまじいものがあり、そのエネルギーを最初から出してくれればと思うこともしばしばです。口火を切らないのは、失敗を恐れているから、つまり敷かれたレールの上を歩きたいという気持ちがどこかにあるのでしょう。しかし、学生時代の失敗は失敗ではありません。本校にはその失敗を見守る体制も整っています。潜在的に秘めている力は高いので、高校生活のなかでチャレンジを重ね、臆することなく力を発揮できるようになってほしいと思います。
先生が感じている上宮高校の魅力を教えてください。
写真5
「失敗を成長の糧にするよう指導したい」
【宮本先生】 本校は規模が大きく、高校だけで2000人近くの生徒が在籍しています。勉強を頑張っている生徒、部活で全国レベルの活躍をする生徒、もちろんそれだけでなく、様々な分野で自分なりに頑張っている友達に出会うことができます。そうした姿に刺激を受け、人生が大きく変わることもあるでしょう。そして誰もがそれぞれ素晴らしいものを持っているということに気づくことで、自分自身のありようも自然と変わるものです。また、生徒だけでなく教員数も多いので、先生との出会いも多くあります。多感な時期にこそ、たくさんの出会いを経験できる環境はかけがえのないものだと思います。

【山本先生】 一人の生徒に関わる教師の数が多いのも本校の特徴です。そして教師と生徒の距離が近いのも魅力といえるでしょう。比較的大人しい生徒の多い本校ですが、勉強でも部活でも、何かを頑張ろうと思ったときにはいくらでもサポートを受けることができ、いくらでも頑張ることのできる環境です。ひとたびやる気になったときの子供たちのパワーを、学校全体で応援します。
たくさんの友達が頑張っている姿を見て、自分の将来にも真剣に向き合うことができたと話す卒業生も多くいます。本校でのたくさんの出会いが、生徒たちの新たな可能性を切り拓いていくものと思います。

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