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星野高等学校 インタビュー
青木潤士先生(進路指導部長)/神成愛美さん(女子部3年生)/安藤眞之佑さん(共学部2年生)
【青木先生】今年創立127年をむかえる、埼玉県下でも3番目に長い歴史を持つ学校です。開校以来、「知の構築」「国際人の自覚」「情操の涵養(かんよう)」を三本柱に据え、教養教育、知識や技能だけでなく人間性もきちんと育てることを目的とする教育を大切にしてきました。そのため、部活動は全員加入制となっていることも特徴です。また文部科学省は、新しい学力の三要素として、「知識・技能」に加え、「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」も重視する方針を示しています。教育界全体には大きな変革として受け止められましたが、これこそ本校が従来から守ってきた学びのあり方。本校の教育活動と社会のニーズがマッチしていると強く感じています。
一方で、伝統を守り続けるだけでなく、時代に応じて変化していくことも重要です。キーワードは「アップデート」。現在は「UPDATE130th」というスローガンのもと、創立130周年に向けた新時代の教養教育への取り組みも開始しています。具体的には、探究学習、STEAM教育(※)、グローバル・英語教育、ICT活用などに力を入れることです。ほか、男女共学の「共学部」、女子のみの「女子部」の両方を擁するところも本校らしい一面ですね。授業やキャンパスは別々ですが、部活動や学校行事は一緒に行います。共学と別学、それぞれの良さを感じることができるでしょう。
(※)…創造性を併せ持った新しい理数教育の理念。Science・Technology・Engineering・Art・Mathematicsの頭文字を取ったもの
校則についても、時代に合った生徒を守る校則を大切にしています。女子用にスラックスを取り入れたりしています。SNSについても規則だけではなく、ネットリテラシー問題から取り上げて、使い方の指導を徹底するなどしています。校則には意味があることをしっかり伝えることを心がけています。お洒落と身だしなみの違いを理解してもらう、生徒達を守る校則、と考えています。
【安藤さん】僕は姉が星野の卒業生で、入学前から様々な話を聞いていたので大きな違和感はありませんでした。特に入学の決め手となったのは、姉から「価値観が変わるよ!」と教えてもらったこと。姉は修学旅行でロンドンやパリを訪れて現地の社会問題などを学び、考え方がガラッと変わったと言うのです。これまでの学校生活で、僕が特に印象的だったのは芸術鑑賞会。能を鑑賞するために学校に専用の舞台まで作るんですよ。校外学習でお寺を巡ったことも印象的でしたね。以前は、能もお寺もどこか堅苦しいイメージがありましたが、それが大きく変わったんです。近所の神社やお寺の由来が気になって、調べたりするようになりました。とにかく「ホンモノに触れられる」学校だと思います。入学前の印象との違いという意味で言うなら、むしろ「予想をはるかに超えてきた」という感じです!
【神成さん】まず私は、女子校に行きたいという気持ちが強かったんです。ジェンダーバイアスって言うんですか? 行事などで「男子はリーダー、女子はサポート」といった役割を押し付けられることに違和感があって、固定概念に囚われない環境で学校生活を送りたいと思っていました。また入学前は、校則について色々と聞いてはいました。でも入学したら当たり前の事をきちんと言っていると思いました。入学を決めたのは、学校説明会に参加したときの先生方の印象が良かったからです。笑顔で丁寧に対応してくださって。入学後もその印象のままですね。例えば、課題の添削とか手間な作業も、とことん付き合ってくださいます。先生方も「それが生徒とのコミュニケーションの機会にもなるから、先生にとっても良いことなんだよ」とおっしゃられていました。
【安藤さん】僕は自分にとっては、校則はしっかりしていた方が良いと思っていました。自分は流されてしまう性格なので(笑)。
【安藤さん】中学の調べ学習で「志望校を考えてみよう」というのがあって、そこでいくつかの口コミを目にしました。ただ、それで自分の意思決定をするつもりもなかったんです。学校見学に行くに当たっての事前情報を仕入れるという感覚でした。
口コミを活用する上で大事にしていたのは、良いものも悪いものも含めて「本当にそうなのかな?」という意識を持つこと。ある人にとってはデメリットであることも、僕にとってはメリットかもしれないじゃないですか。例えば校則のことだってそうです。
実は僕が受験生のころ、友達に「星野が第1志望だ」と伝えたら、「えっ!?」という反応をされることがありました。たぶん、口コミや噂で校則のことなどを耳にしていたんでしょうね。でも、そういう人に限って実際に学校見学へは行っていなくて。それって、他人の意見で自分の進路を決めているってことですよね? とにかく、口コミの意見は参考にはなるけれど、それに流されないこと。やはり最後は自分で実際に見て、体験して、自分の感覚で決めることが大切だと思います。
【神成さん】口コミサイトの良さって、学校の公式サイトやパンフレットだけでは分からない情報が得られることだと思うんです。どうしても、公式の情報って基本的にいいことしか載せられないじゃないですか。だから私も、いま星野に通っている人が星野の何を良いと思い、何を悪いと思っているのか知りたくて口コミを見ていました。
実際に見てみると、良い意見も悪い意見もある中で、やっぱり校則に関することはネガティブなものが多かったです。ただそれも、参考程度にとどめることが大事だと思います。とにかく、学校見学などで実際に自分の目で見て確かめること。そこは安藤くんとまったく同じ意見です。私自身「口コミで言われているほど、校則は気にならないな」って思ったわけですから。
口コミを利用するときのコツは、一人ひとりにそれぞれ意見があるので、それを鵜呑みにしないことかな。いろんな口コミを見ていると、なんとなく「あっ、この人は何にでも文句を言いたがるだけの、クレーマーみたいな人だ」みたいな見分けもつくようになってきます。そういう単なる感情的な書き込みと、冷静に評価している口コミをきちんと区別しながら読むことも大事ですね。
【安藤さん】僕は生徒会長をやっているんですが、生徒数が多い学校なので、一般的な規模の学校ではできない経験を積めているのが嬉しいです!例えば文化祭は、外部のお客様も含めて1万人もの来校者がいるほど。文化部は自分の全国レベルの作品展示や演奏、演技を行い、運動部は模擬店で食べ物などを販売し皆で盛大につくりあげます。予算として扱う金額も桁違いですし、お客様へのおもてなしや、多岐にわたるスケジュール管理にも気を遣います。生徒会の中だけでもたくさんの部署があるので、それをまとめていくのも大変です。また、先生方など大人と折衝する場面も多いです。すると「見える景色」が変わってくるんです。高校生が行事として楽しむだけではなく、社会に出てからも役立つリーダーの視点が身に付いたと感じます。確かに、プレッシャーやしんどい部分もありました。でも生徒会長ですからね。「長」として情けないところは見せられない、自分がだらけていたらメンバーにも指示を出す資格はない、という気持ちで乗り越えました!
実は僕は、もともとリーダータイプではありませんでした。班長すらやりたくないと思うほどで(笑)。でも、せっかく星野に入ったんだから、何か挑戦してみようと思って、会計などの生徒会役員から始めてみました。そして実際やってみると「次はもっとでかいことをやってみたい!」と感じるようになって、生徒会長に立候補したんです。こういう成長や変化をつかめたことは、星野に入って本当に良かったと思います。
それと部活ですね! 私は科学部なんですが、星野の特徴の一つである「部活動全員加入制」がなければ入部していなかったかも。でも、そのおかげで生物に興味を抱くようになって、探究や研究に夢中になり、ジュニア農芸化学会2022の学会にも参加させてもらえるようになりました。その延長で、大学などその先の進路や夢も見えてきたんです。同じ興味を持っている人、同級生や先輩とも出会えます。えっ? 私の研究テーマですか? 「ダンゴムシの交替制転向反応」です(笑)。ダンゴムシを迷路に放つと、分岐点では必ず左右交互に曲がるんですよ。面白いですよね! こうした学びのテーマに出会えたことも、星野に入学して良かったと感じる点です。
【安藤さん】やはり、基本がまじめな校風なので、まじめで柔軟な性格の人のほうが向いているとは思います。ただ、あえて言うなら「ほどよく肩の力を抜ける人」もいいかな。もちろん、まじめなのは良いことですし大事なんですけど、ずっと気を張って「まじめ」を貫くのもストレスがたまるものです。学校行事など、楽しむべきところでは肩の力を抜いて、素直に楽しめばいいと思います。要は、メリハリがつけられる人っていう感じですね。「高校生活はずっと遊んで過ごしたい」という人には向かないかもしれません。
【神成さん】目的意識のある人ですね。いわゆる“進学校”と呼ばれる学校って、課題や宿題とかも多いですよね。星野にも、先ほどお話したHRテストなどがあります。そして、そういうのが面倒だと感じる人もいるでしょう。でもそれは、私たちに必要だから課してくれていると思うんですよ。やって当たり前だと思えるようにならないと。それをこなした先に、自分の未来があると信じています。間違えてはいけないのは「そのしんどさは絶対に、自分の行く道を邪魔するものではなく自分の糧になるものだ」ということです。逆に、目的がないままそれらと向き合っていると、しんどいだけだと思います。だからこそ星野は、目的意識のある人にお勧めしたいです!
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