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日出学園高等学校 インタビュー
情報科教諭 武善 紀之先生/高校3年 伴 茉那さん/高校3年 星野 百桃香さん
伴さん 私はもともと機械音痴でパソコンを使う「情報」の授業にも後ろ向きでした。でも、普段スマホを使う上で役立つ話が聞けたり、様々な課題に取り組んだりしているうちに、苦手意識がなくなりました。授業というより、楽しみながらスキルアップができた感じです。私は将来、日本とフランスの架け橋になるような仕事をするという夢があるのですが、自動通訳や翻訳を始め、コンピュータを活用できる場面も多いですよね。そういう力を生かせたらと思います。
星野さん 私は実は中学の頃から広告の仕事に興味があったのですが、授業を受けて、より興味が深まりました。例えば同じCMでも見る人によって受け取り方が違います。こちらの想いを正確に伝えるにはどうしたらいいかなど、大学でも続けて勉強したいです。
武善先生 ふたりとも嬉しい答えですね(笑)。「情報」というとパソコンの使い方を学ぶ時間だと思われがちだけど、そうではないんだよね。コンピュータはあくまで情報を扱うためのツール。大事なのは情報を「どのように」扱うか。知的好奇心を広げて、自分自身の可能性を広げることがとても大事なんです。
星野さん まず1学期に「スパゲッティの木」の映像を見たのが印象に残っています。BBCのエイプリルフール動画で、スパゲッティは実は本来、木になるものだという内容でした。実際に農家が収穫している古い映像が流れて、もっともらしい説明があって。
伴さん 小麦粉から作る今の麺は代用品だと。これ、私達も信じちゃったんだよね。
武善先生 大丈夫、あれは毎年、多くの生徒が信じるから。全く関係のない映像に嘘の字幕を付けて出されると、つい信じてしまう。「フェイクニュース」と呼ばれるものですね。写真、映像、グラフ、どんな形にせよ、情報というものは全て正しいわけではない。情報を批判的に読み解く力を「メディアリテラシー」と言いますが、これが何より重要です。情報の授業は、そうした情報の読み取り方、扱い方を学ぶ授業なんです。
伴さん だまされた体験は忘れないですね。ネットには嘘の情報もあるし、ウイルスや詐欺メールなどもあります。私も最初はそういうものが怖かったのですが、どう対処すればいいかを知ることが大事だと思いました。
武善先生 情報を読み解く力をつけるには、送り手側の気持ちを理解することが重要なので、授業では送り手側に立つ体験も重視しているんだよね。
星野さん 私は自転車の「ながら運転」禁止のマークを作ったのですが、色や図柄を工夫しました。具体的には、危険を表す色は一般的には黄色ですが、見にくいという欠点もあるので、より見やすく注意を引く赤を使い、イヤホンは小さくて絵では伝えにくいので、あえてヘッドホンにしました。
伴さん このピクトグラム作りの前に、図形を絵ではなく言葉で伝える伝言ゲームなどもやって、「伝える」と「伝わる」は違う、という先生の話があったので、「意図を正確に伝える」ということをみんな意識して作っていたと思います。作った後、本当に伝わったかどうか、みんなで品評会もやりました。
武善先生 ピクトグラム作りなど情報をかたちにするのは、情報の中でも「情報デザイン」と呼ばれる分野。「デザイン」という言葉がついていますが単におしゃれという意味ではなく、情報を科学的にわかりやすく伝えることを追求する学問があるということがわかってもらえたかな。
星野さん 私は、それで書体を注意されたんです。明朝体を使ったらスクリーンに映した時に文字が細くて読みにくかった。大事なところは書体を変えるなど工夫が必要だったんですね。
武善先生 そうだっけ、でも内容はとても良くて褒めたんじゃなかった? テーマは、星野さんはみんなの音楽アプリの選び方、伴さんはお菓子の「きのこの山」と「たけのこの里」どっちが好きか。みんな面白いね。ふたりともよかったのは、仮説を立てて調査し、その結果を分析して結論を導くというプロセスをきちんと踏んでいたところ。このプロセスを何度も繰り返すことが課題解決につながるので、ぜひ身に着けてほしい力です。「伝える」という視点では見せ方が単調だったのは惜しかったね。でも論理展開は素晴らしかったから、今後は中身と外見、両方鍛えていってほしい。
伴さん そうそう! 試験勉強もどうやっていいかわからないし。
武善先生 何かを覚えるというより、授業中にどれだけ頭を動かしたかが勝負だからね。
伴さん カメの宝探しゲームのプログラミングを授業でやって、テストでは、このゲームをもっと面白くするにはどうしたらいいか?とか。
星野さん 日出学園の中で、ダメなところ、改善点を見つけなさいとか。これは、「日出学園の最悪な扉」という例があって、向こうに押すように見えるのに、実際には横にひかないと開かない。デザインと実際の使い方が合っていないんです。
武善先生 どちらもいい問題でしょ。自分でものを作る力に加えて、身の回りのものを改良するという視点も養ってほしい。テストは訓練の成果を問う場ではなく、新たな発見をするチャンスなんだ。
星野さん 教科書をただ暗記するだけでは解けないから、とにかく授業を聞いて課題を最後までやるしかない。
伴さん そのうちに、いつの間にかパソコンにも慣れている(笑)。
武善先生 課題を楽しめるようになることが大事だよね。技術や知識を詰め込むより、何かしたいという意欲が一番大事。
星野さん ひと言で言うと、「穏やか」、「平和」ですね。
伴さん そうそう、もちろん人間同士、小さなことはいろいろあるけれど、大きな揉め事にはならない。「私が私が」というタイプは少ないのですが、それでいてみんな周りに流されず、自分の考えを持って行動している。芯の強いタイプが多いのかなと思います。
武善先生 いい意味で緩やかですね。生徒からは「日出学園に来て、初めて自分を出せた」という声もよく聞きます。締め付けも厳しくないと思うけれど、それでも不思議と最低限のルールは保たれている。教師も居心地がいい学校です。
星野さん 先生には何でも相談できるという安心感があります。学校の雰囲気としても、この学校にいて不安を抱えることはまずないと思うので、安心して入学してほしいですね。
伴さん 学校説明会などで、ぜひ一度この雰囲気を見てください。いいなと思ったら、絶対に楽しい高校生活になります!
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