仏教の長い伝統と文化的蓄積を柱とした人間教育を実施
そもそも当校は、時宗総本山の遊行寺僧侶の学舎を母体とし、社会で周囲の人から受け入れられる人格形成のため礼儀作法を重んじてきました。そのひとつが茶道や柔道(高入生対象)です。時宗の長い歴史の中で培われた伝統を柱として人間教育を行っています。陶芸も高2(総合学習)にて行いますが、自分達の作品を用いて行う高2の「修了茶会」で、保護者の方にお茶を振る舞います。この陶芸は集中力を身につけるためにとても役立っています。また、高校1年生では、年間10回ほど「学林」という特別授業があります。「学林」は、主に遊行寺とのタイアップによるもので、時宗のお上人から高校生活の心構えについての御法話をして頂いたり、遊行寺僧侶のご指導による写経をしたりするプログラムです。
進路の気づきと、合宿や補習授業でのフォロー
高校生には、進路という大きな目標に向けて、学年毎に気づきを得られる機会を設けています。「1日大学生体験」では学生として大学で1日を過ごし、「大学出張授業」では大学の先生から講義を受けることで自分の目指す学問を発見できる機会となります。学習面では、高1~高2の希望者対象に、勉強合宿を年3回企画しています。学校内の施設や、外部の施設を利用しながら、「自学自習の仕方」「基礎学力の増強」などをテーマとし、集中して学習に取り組む機会を作っています。補習授業では、曜日毎に科目を定め講座を開設、自分の伸ばしたい分野の授業を選んで受けられます。高2まで受験科目に絞らず5教科7科目を履修することも特徴です。国立大学志望への対応というだけではなく、社会に出て必要な知識として幅広く学ぶべきと考えているからです。
何事にも粘り強く取り組めるように打たれ強さを身に着けてほしい
一昔前は、「答えのある問い」に答えられれば十分とみなされました。しかし近年は「答えの無い問い」に答えなければならない時代になりました。これからの世の中を生きていくには、自ら問いを立てる。つまり課題を見つけ、課題に取組み、克服する、つまり解決するという3段階ができるようにならなければなりません。これは大変なことです。しかし、人間は何をしたってつまずく生き物です。ですから、つまずいたときしっかりと立ち上がれるように、当校で「打たれ強さ」を身に着けて、何事にも粘り強く取り組める男子になってほしいと思っています。