98年前から取り組んでいる「キャリア教育」
98年前の創立以来、実業高校である本校では、「キャリア教育」という言葉がない時代からキャリア教育を行ってきました。8割方の生徒が進学しますが、「18歳になったら社会に出る」という意識が浸透しており、人生を設計し職業も見据えた上で、どんな人間力を身につけて社会に貢献するか、ということが本校の大きな柱です。形として残りやすいのは、簿記や電気工事士などの資格で、それぞれの科・コースで取得のフォローを行っており、資格に応じて奨学金を支給することもあります。また設備面でも、溶接や旋盤加工の機械や高圧電力を扱う実験装置もあり、様々な実習が可能になっています。
職業体験にとどまらない長期的に理解を深めるインターンシップ
また、現代的な意味のキャリア教育として、インターンシップに力を入れています。1年次は先輩のレポートを聞いて参考にし、実際に行うのは2年生からです。事前に講習を受け、夏休みの3~5日間を利用して、自分の希望する業種で実際の仕事を体験し、参加者はレポートを作成・発表を行います。フォローアッププログラムでは、社会人や大学生とディスカッションをします。仕事を体験するにとどまらず後輩に伝え、経験ある社会人とも討論して理解を深めていきます。この取組には、2016年にキャリア教育優良校として文部科学大臣の表彰を受けました。どのコースの生徒も参加できますが、企業側の受け入れ先の問題で現在は希望制です。ゆくゆくは全員参加できるように取り組んでいます。
どんな状況にも挫けずに前を向ける人になるのが目標
本校の校訓のひとつに「不撓不屈(ふとうふくつ)」というものがあります。要はどんな状況にもへこたれずに前を向ける人になってほしい、ということです。仕事に挫けそうなときも、それに打ち勝つ力が備わっていれば、人生はより深みにあるものになるでしょう。「成功」の反対は「失敗」ではなく「何もしないこと」です。社会に貢献していくことと、自分の仕事が結びついていくことが幸せに繋がっていくのではないでしょうか。困難に直面しても挫けず、何度失敗してもチャレンジして、仕事ができる喜びを感じて幸せを見つけてほしいと思っています。