広くのびやかな環境で、体験を重視した学びを推進
本校は、キャンパスが「東京ドーム5つ分」と非常に広く、のびやかな学校生活ができる環境で、体験を重視した学び推進するという特徴があります。菜園などは中学の授業で使うことが多いですが、高校でも茶道、華道、装道、礼儀作法、食育など伝統的な女子教育も全員が体験を通じて学ぶことができます。図書室ではなく、独立した建物として図書館が設置されており、6万冊を誇る蔵書は、探究型の学習にも活用されています。ICT全盛の時代だからこそ、あえて、書籍で読解力、語彙力や想像力を身に着けようという考えが根底にあります。またこののびのびとした雰囲気は、異性の目が気にならない、飾らずに自分らしくいられる女子校の特徴とも相まって、生徒の積極性を促しているように思います。こんな本校も、創立50余年を過ぎ、多様な進路を実現できるように、2022年度から、コースを再編、より多様な進路を実現できるようにそれぞれの特徴をはっきりさせ、新コース制がスタートします。
2022年度から新コース「英語コース」と「共立進学コース」を設置
まず、従来の「特別進学コース」と「総合進学コース」に加えて、「英語コース」と「共立進学コース」を新設します。まず「英語コース」ですが、当然ながら英語教育に重点を置いています。「全員がニュージーランドにターム留学をする」、「英語の授業が31単位で他コースと比べて突出して多い」そして「インテンシブイングリッシュ」という、ベルリッツ提携の授業が展開されます。ここ数年英語教育に力を入れてきましたが、この特徴を際立たせたコースです。「共立進学コース」は「総合進学コース」の生徒が2年次から選べるコースで、共立女子大学の文系学部に進学できます。これまでは、共立女子大学に進学する生徒も、大学入試演習の授業を受けていましたが、本コースでは、内部推薦での大学進学が前提なので、一般受験の勉強だけにとらわれず、自分の進路を見据えた学びを続けられるようになります。例えば英検の高い級に挑戦する、部活をやりきるなどでしょう。3年生になると大学のキャンパスで講義を受けられ、試験に合格すると入学後に単位が認定されます。カリキュラムとして高大連携が進み、大学付属校のメリットを最大限に活かすことができるでしょう。
自立して活躍できる女性の基礎を、本校でしっかりと培ってほしい
「女性の社会的自立を目指す」というのが本校の建学の精神ですが、これは、もはや女性管理職になってバリバリ働くということだけではないでしょう。本学は、昔から女性社長を多く輩出する女子教育のパイオニアですが、当時の「自立」は手に職をつけるという意味でした。自分のやりたいことを、自分が主体的にやって、自分らしく生きていく、という「自分らしいリーダシップ」が今の女性の社会的自立ではないでしょうか。本校の出身者は積極的な女性が多いと言われていますが、それは本校の特徴である多くの学校行事や数々のボランティア活動で育まれたものでしょう。新型コロナウイルスの影響で、今年は例年通りにはいかなかったのですが、例えば「福島ひまわり里親プロジェクト」は、原発被災地の福島からひまわりの種を受け取って、校内で育てて、その種をまた福島に送る活動で、生徒会を中心に約10年続けています。その他にも様々なボランティア活動に多くの生徒が積極的に参加しています。自立して活躍できる女性の基礎を、本校でしっかりと培ってほしいと願っています。